2代目CX-5(KF系)は2019年1月時点ではすでに3回もの商品改良(※他メーカーの一部改良やマイナーチェンジに該当する)を行っています。
ですから初期型と合わせるとすでに4タイプのCX-5(KF系)があるということになります。この間は2年も経過していないと言いますから驚きです。
※2017年2月~2018年11月までに3回の商品改良
何回も商品改良するのは良いことだと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが初期型と現行型では結構中身がすでに違ってきているので注意が必要でしょう。
2代目CX-5(KF系)の商品改良の変遷
2代目CX-5(KF系)の変遷について順を追って説明をしていきます。
それが一番分かりやすいのかなと思われます。
第1回目の商品改良・2017年8月
まず1回目の商品改良の目的とはCX-5(とアテンザ)の全車種を「サポカーS・ワイド」に該当させることだった考えられます。※下のグレードは該当していなかった
サポカーS非対象車だった一番下のグレード(20S・25S・XD)に安全装備を加えました。上級グレード(プロアクティブとLパケ)には変更ありません。
そして改良後モデルは全グレードで「サポカーS・ワイド」となりました。
変更点
【対象車 20S・25S・XDに新たに標準装備】
■車線逸脱警報システム(LDWS)
■ハイ・ビーム・コントロールシステム(HBC)
■ブラインド・スポット・モニタリング(BSM)
■リア・クロス・トラフィック・アラート(RCTA)
■スマート・シティ・ブレーキ・サポート[後退時](SCBS R) ※AT車のみ
※20S・25S・XD以外は改良前から標準装備、またハイビームコントロールシステムについては上級グレードはアダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)を標準装備している
価格は20S・25S・XDのみ32,400円の値上げ、その他は変わらず
以上になります。
参考資料Mazda公式HP
第2回目の商品改良・2018年3月
これが本格的な最初の商品改良になります。
①エンジンの改良を行う
・SKYACTIV-G 2.0とSKYACTIV-G 2.5に「エッジカットピストン」や「低抵抗ピストン」などの新技術を採用
・SKYACTIV-G 2.5に「気筒休止」を初採用
・SKYACTIV-D 2.2には「急速多段燃焼」などの技術を採用することで実用燃費や走行性能を向上
※簡単に言うと動力性能と燃費性能が向上しました
②標準装備・オプションの充実
・360°ビュー・モニターをこの商品改良で初めて採用
※PROACTIV以上のグレードでメーカーセットオプション選択可能
・パワーリフトゲートのメーカーセットオプションを20S PROACTIVEと25S PROACTIVEににも設定可能にした
・車速感応式オートドアロック(衝撃感知ドアロック解除システム付)を全グレードに標準装備
・マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)のスイッチ表示変更、モード切替時のビープ音を追加
インテリアの充実(Lパケのみ)
・フロントドアとリアドアのパワーウインドーに「自動反転機構およびワンタッチ&タイマー付」を採用
※パワーウィンドウのスイッチを強く押す→全開、強く引く→全閉になる自動機能
・フロントドアとリアドアのパワーウインドースイッチにイルミネーションを追加
マツダコネクトの改良
・自車位置演算ユニットを全グレードに搭載。以前よりは精度が増した。
価格は据え置きだった
この最初の年次改良では価格が値上がっている印象が強いマツダ車でしたがエンジン性能が向上し、燃費も僅かですが良くなったのにお値段据え置き(2017.08モデルと同じ価格)でした。
装備はオプションの充実が主だったことはありますが、マツコネが改良されて更にはエンジンまでも改良されたので初期型オーナーはブーイングだったかもしれません(笑)。
参考資料Mazda公式HP
第3回目の商品改良・2018年11月
こちらの商品改良はマイチェン並の大幅な改良になります。2回目の商品改良から数えると僅か8ヶ月後とペースが早まっています。
SKYACTIV-G 2.5Tを追加
記憶に新しいと思いますがSKYACTIV-G 2.5Tという2.5Lターボ車を新しく追加しました。
指定燃料はレギュラーガソリンと多少経済的です。
ディーゼル車に6MTを追加
更にSKYACTIV-D 2.2(FF/4WD)に6MT車を追加しました。
これまで無かったのは意外です。
安全装備編
・自動ブレーキシステムに夜間歩行者対応機能が追加 ※全車種
・360°ビュー・モニターを最上級グレード「Exclusive Mode」に標準装備、オプションで全グレード設定可能に
・マツダコネクトがApple CarPlayとAndroid Autoに対応 ※全車種
・スマート・ブレーキ・サポート(SBS)、マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)が20S・25S・XDに標準装備となる
※全車種で共通の最新安全装備となり、グレード間で安全装備の格差が縮小した
その他の装備編
・i-ELOOP(0.2km/L燃費が改善)をメーカーオプション設定
※6速ATのみ、また「XD」だけは設定不可
・G-ベクタリング コントロール プラスを全車標準装備
内外装・装備編
・17インチアルミホイールの塗装がダークシルバーからグレーメタリックへ(形は同じ)
・エアコンパネルデザインと各種スイッチ・ダイアルのデザインを一新し、質感と操作性を向上
・ノーマルスピーカー車のAピラートリム表面素材を樹脂からファブリックに変更。また、ノーマルスピーカー車はAピラー根元にツイーターを追加し、スピーカー数を従来の4個から6個に増加
特別仕様車Exclusive Modeを設定
従来のLパッケージを超える最上級グレードのExclusive Modeを設定しました。
シートにはナッパレーザー、中央に7インチTFTメーター、室内照明を全て白色LED、室内屋根を黒にするなど最上級グレードに相応しい内容になっています。好評であれば今後も定着するかも?
価格の違いは?
さすがにこれだけ装備を増やしたり改良があると値段は上がっています。
■20S・25S・XD…75,600円UP
■PROACTIV…113,400円UP
■Lパッケージ…32,400円UP
という結果になっています。Lパケはそもそも装備が充実していたので値上げが少なかったと言えます。
参考資料Mazda公式HP
商品改良をどう捉えて中古車を買うべきか?
もしもこれからCX-5を新車で買うなら特に何も考えることはないと思います。お好きなグレードを購入すると良いでしょう。
しかし中古車で買う場合はどのヴァージョンのCX-5なのか?を確認する必要があるでしょう。以上のように事細かに装備などが違ったりしますし年毎ではないので確認することすら難しいのですが…。
さて確認をする場合には「初度登録年月」で見るのが普通です。しかしカーセンサーなどでは年度までは書いているが月は表記されてない感じなので、「新車時の基本スペック」というところの発売年月を見ると分かります。ちょっと分かりづらい話ですが
また最も分かりやすいのは二代目CX-5の中古車は現状ではディーラーの試乗車のような車ばかりなので発売された月に登録されている車がほとんどです。
そこで次の車検がいつか?を見ると例えば↑の車は2021(H33)年3月とありますね。今出ている二代目CX-5は新車登録ばかりなので登録した年月から3年後に車検が来ます。
ですからこの車は第2回目の商品改良・2018年3月発売のCX-5ということが分かります。
そういったことで車検の終わる年月から3年さかのぼるとどのバージョンのCX-5なのか分かりやすいというお話でした。ただしこれは新古車・試乗車ばかりの今だけ通用する話かなと思います。
二代目CX-5の4つのバージョンの特徴のまとめ
①初期型2017年2月発売のCX-5
こちらは本当に最初の二代目CX-5です。何の改良もありません。
こちらの注意点は20S・25S・XDといった一番下のグレードに安全装備がやや不足しているということでしょう。ハイビームコントロールシステムが無く、自動ブレーキシステムは後退時には作動しないなど見劣りします。
②第1回目の商品改良・2017年8月バージョン
全車種がサポカーS・ワイド認定されていて下位グレードでも安全装備が充実しています。その半面、その他のグレードでは変更点が無く下位グレードを購入しないのであれば初期型と同じであると考えて良いです。
③第2回目の商品改良・2018年3月バージョン
こちらのバージョンはエンジンが改良された車種になります。2.5Lエンジンは気筒休止システムなど大きな違いがあります。その他のエンジンも燃費効率が上がっていて改良が加えられている。
更に全グレードでマツダコネクトの改良があり初期型とは中身が結構違っていることに注意です。
④第3回目の商品改良・2018年11月
こちらは現状では現行型の車種ですが最大の特徴の一つとしては20S・25S・XDの下位グレードに上位車種の安全装備であるスマート・ブレーキ・サポート(SBS)、マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)が標準装備になったことですね。レーダー・クルーズ・コントロールが下位グレードでも標準装備は大きいでしょう。
また全てのグレードにおいて自動ブレーキシステムに夜間歩行者対応機能が追加になっていて「マツダの自動ブレーキ凄えじゃん」となったバージョンに更新されています。
さらにマツコネ連動のApple CarPlayとAndroid Autoが全車種で対応になっているのも大きな特徴でしょう。
最新バージョンは更に下位グレードでも大丈夫だなと思える部分が増えています。上位グレードにする意味というのは内外装のグレードUPというところになります。
かなり長くなったので以上とします。ありがとうございました。
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